犬とぬくぬく

アニマルコミュニケーションで感じたこと、動物たちのエピソードや、愛犬達との日常を綴るブログです。

てて の歯科治療

ててが8月末に小腸の手術を受けてから、1ヶ月半。今度は当初の目的でもあった歯科治療を受けてきました。これまでの経緯や今思うことについて、反省も込めて包み隠さず書きたいと思います。


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そもそも犬の歯は全部で42本ありますが、てては治療開始時点ですでに13本が抜けてしまっていました。

てては飼育放棄された元保護犬。6歳でセンターから引き出され、その後すぐに麻酔下で歯のクリーニングをしてもらっていました。

わが家に来てからのケアは、歯磨きは週に1〜3回。そうなんです。週に1回しか磨いてあげないことも、正直ありました。←ここが大きな反省点

歯磨きガム、マウスウォッシュ、熊笹エキス、マヌカハニー、色々試しましたねー。

 

10歳を超えてから2回ほど、無麻酔での歯石除去はしました。その度に、グラついた歯はあるものの「年齢にしてはキレイな方でしたよ」との言葉を真に受けてしまい、表面はピカピカになった歯を見て、気が緩んでしまう私。→→→現実逃避。歯磨きサボり気味。

そのうち、前歯が1本また1本と抜け、奥歯もグラグラ、口臭も気になる状態に。

先輩ママたちからは「早く抜歯してもらったほうがいい。その方が犬も楽だよ。」と何度もアドバイスをもらっていたのですが、なんとなく決心がつかないまま時間が過ぎてしまいました。←ここも激しく反省

 

そうこうしているうちに、一部の歯茎がどんどん後退し、歯の根本が露出してきて。さすがにこれではマズイ!と決心したのが、今年の春です。遅っ!!てて、すでに14歳。

近所のかかりつけの病院で相談した結果、専門医に処置してもらおうという結論に至りました。

そこで友人におすすめの先生を紹介してもらい、ちょっと遠いのですが行くことにしたのです。それが今年の6月でした。

 

その後、歯の治療の前に小腸の疾患が見つかり、手術と治療。ある程度体力が回復したら、いよいよ歯科治療へ、の予定だったのですが…。

9月末頃から、やたらとくしゃみをするし、左の鼻の穴から膿のような痰のようなものが出るようになり…。

左上の犬歯の歯周病が悪化し、根っこから上顎の骨が溶けて鼻腔に穴が貫通してしまったのでした。口と鼻が繋がってしまい、歯周病で溜まった膿が鼻から出ていたんです。

 

ててのためにもこれは早く対処した方がいい、と急遽10月半ばに手術になりました。

全体の歯石除去とポリッシングに、歯周病が進んだ歯の抜歯。9本も抜く結果になってしまいました。

一番の難関が、問題の左上の犬歯の抜歯でした。歯を抜いても、鼻腔へ貫通した穴は自然には塞がらないので、口の中の粘膜を縫い合わせて塞ぐ、という処置が必要で。その結果、口元の輪郭も少し変わってしまいました。

残った(というか残した)歯は合計20本。左側の奥歯が残せたので、どうにか固形物も噛めるかなぁというところ。

 

てての歯の問題を通して思ったのは、日々のコツコツお家ケアがとっても大切!というのももちろんですが、飼い主の潔いあきらめ、割り切り、治療への早い決断と行動がとにかく大事だ!ということ。

「歯磨きをしっかりやって、もうちょっと様子を見よう」とか「歯を抜くのは可哀想だし、麻酔が不安だな」となりがちですが、そうやって時間が経てば経つほど歯周病は着実に悪化していったんです。

いろんな情報を集めて考えれば考えるほど、すぐに治療した方がいいという結論は明らかだとわかる。わかるけど…うーーん…と私が現実逃避を重ねてきた結果、てては22本もの歯を失ってしまいました。

 

てては、歯茎の痛みとか臭いとか不快感をずーーっと感じて、ずーーっと我慢し続けてきたはず。そのほうが抜歯よりよっぽどツラかっただろう。

申し訳なかった。

 

麻酔に対する不安は正直あったけれど、私自身の思い込みが大きいんだと分かった。麻酔だってかなり進化しているし、麻酔中の体のモニタリングもしっかりしてもらえて、リスクは以前よりも格段に下がっている。これは自分でも調べたし、獣医師の先生にも質問して納得した。

 

それに、こんなケースもありました。

毎日しっかり歯磨きをして真っ白な歯を維持していた、11歳のダックス。けれど検査してみると、外からは見えない歯茎の中で歯周病が進行していた。結局は抜歯。

また、42本全部の歯が残っているという15歳のダックスは、3歳以降は毎年、10歳以降は半年に1度、全身麻酔をして歯のクリーニングをしているのだそうです。ちなみに飼い主さんは、動物病院の院長先生。

 

年齢を重ねる毎に歯石の沈着するスピードは早くなるし、高齢になれば全身麻酔へのリスクも上がります。

歯の状態が酷くなってから長時間の麻酔下で処置するよりも、若い頃から定期的にクリーニングした方が、元気で長生きにつながる、ということなんですね。欧米では、年1回の麻酔下での歯科検査とクリーニングが推奨されているそうですよ。

 

結局のところ、飼い主の決断と行動なんだと、少なくとも私はそう思っています。

時間は元には戻せない。今までと同じことをしている限り、改善することは、まずない。

なので歯がグラつく、歯石がついた、口臭が気になる、という場合は迷わず獣医師に診てもらったほうがいい。

ウチのコはまだ大丈夫だと思えても、年に1回は歯科検査を受けてほしいし、もし歯石除去や抜歯を勧められたなら、その場ですぐに予約を入れるくらいの勢いでいいと思う。麻酔をかけて、しっかり処置をしてもらってほしい。強くお勧めします。

もちろん、何かの理由で麻酔ができないとかハイリスクな場合は、獣医師とよーく相談して決めることは当然ですが。

 

てて での学びを踏まえて、今度は くりん、そして さら も歯科検査を受けます。即断即決で臨む覚悟で😁

 

あと、もうひとつ大切なこと。

信頼できる先生の存在です。これ、本当に大きいですよね!飼い主さんやペットとの相性もあると思うけれど。

てての担当の先生は、当初友人から紹介された先生とは別の先生。腸の件からずっと診ていただいて、歯科治療もそのままお任せしました。

大きな病院ではなく、ごく一般的な街の小さな動物病院なのですが、歯科治療に力を入れているんです。

ててと私にとって、最高の先生にめぐり会えたと思ってます。病院は遠いけど、診察が楽しみで通うのも苦にならないんだなー。

通院日の朝、てては自分からキャリーに入って待機してるほど(笑)

先生は、距離感が程よくて、いつも優しくて、ときどき強い。しっかり説明してくれるし、リスクについても濁さずに話してくれる。現状を正確に理解できるので、私も納得して迷いなく治療と向き合えています。ててが引き寄せてくれたご縁ですね。

先生には、心から感謝しています。

 

 

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

飼い主として至らない点が多数あり、読んでいて歯痒さを感じた方もいると思います😅

でも、何か少しでも参考になれば、幸いです。